野球部「2025 センバツ日記」心からの哀悼を胸に。甲子園に向けて出発しました。

本日、朝7時30分に学校で出発式を行って頂き、甲子園に向けて出発しました。

今日は「特別な日」。2011年3月11日14時46分、東北地方を中心に発生した東日本大震災。死者15,000人超、負傷者約5,400人、避難者12万人超…未曾有の震災からもう14年。出発式でも黙祷をしましたが、大阪に向かう途中、北陸自動車道の不動寺パーキングエリアで一度全員下車して、14時46分に黙祷しました。

あの時、今の選手は2歳、3歳ということでしょうか…もう、あれからそんなに経ったのか、そんな気持ちになります。野球をやっている場合ではない、原発事故が起きてからは外に出るのも危険だと言われ、実際練習どころではなく、当時の選手は救援物資の運搬などボランティア活動の日々を送りました。福島の学校である以上、3.11は特別な日です。風化させてはならない、あの時を今後も語り続けなくてはなりません。毎年行っている「震災教育」。今年も私が宿直で寮に泊まった2月下旬、約1時間かけて、当時の映像を観せながらあの時を語りました。

そして、実は昨日、新型コロナ感染症で夏の甲子園を奪われた「内山世代」の選手達が卒業と進路の報告にグランドに来てくれました。あれから4年。甲子園が中止になってもミーティングを重ねて自分たちの高校野球をやりきって東北チャンピオンに輝いた世代です。これも語り継ぐべきことです。たった4年前、甲子園が奪われた世代がある。

今日我々は大阪入りします。なかなかチームの調子が上がらない、キャンプでは雨続きでやりたかった実戦練習ができなかった、んっ?大阪に入っても、天気はあまり良くないぞ…まだ戦える状況ではないぞ…そんなことばかり考えていましたが、今日という日を迎えて、その考えが間違っていることに気づきました。そんな悩みを持つことすら幸せなことなんだと!

奇しくも黙祷のために停まったパーキングエリアは「不動寺」。日本三大不動寺にちなんだパーキングに停まったのも必然なのでしょうか。野球部の理念である「不動心」の意味を今一度心に刻み、明日からの練習に臨んでいければと思います。

恒例の甲子園日記。今回もご支援頂く皆様に、センバツに挑む聖光学院の選手たちの様子を少しでもお伝えできればと思い、不定期ながら「センバツ日記」と称して更新していきたいと思います。夏と違い、春はほぼ一日練習となりますので、時間的にどれだけ更新できるかわかりませんが、その点はご容赦ください!

2025年春も聖光学院野球部へのご声援をよろしくお願い致します!