４．閉会式
次期開催代表あいさつ 小田島 順造
皆さまこんにちは。ただいまご紹介を頂きました岩手県私学協会会長の小田島でございます。次年度開催県ということで、一言、今日の感想も含めながらごあいさつを申し上げます。
平成２３年度の東北私学研修会は区切りの良い５０回という、極めて長い年月を重ねた重みの中で、福島県中学高等学校協会の山﨑先生を中心として開催された研修会について感謝を申し上げます。私学はそれぞれ工夫を凝らしながら、一生懸命教育活動に取り組んでいると感じたところでございます。
「私学は建学の精神である」と言われておりますが、私も改めてそれを感じたところでございます。国民教育の原点というと、やはり「私学」だろうと思っております。振り返れば、日本の教育の始まりは、豪族のために教育がなされたことが始まりだと記憶しております。その後、平安の時代に入りまして、空海（後の弘法大師）により、京都の綜藝種智院というところで、庶民を対象にした教育が始まり、その後鎌倉時代に入ると、歴史に名を残すような日蓮、法然、親鸞らが、空海を真似て庶民を対象に教育を行いました。その後の寺子屋、または私塾・家塾というような引継ぎの中で日本の教育が進められてきたのです。近代国家を目指す明治になって、明治５年に学校制度ができ、官公立というようなことから私学の厳しい試練が始まり、その流れの中で国民教育を進めてきた、これは紛れもない事実であります。我々は今、少子化という、極めて難局に置かれているわけですが、今こそそういった私学の力強さを発揮しながら、これを乗り越えていかなくてはなりません。そのためには何と言っても、積み重ねてきた研修を大切にしながら、また私学ならではの交流を深めながら教育活動に当たらなければならないだろうと痛感したところでございます。
来年度は岩手県がその担当をすることとなりました。全国大会が岩手県で開催されることになりますが、東北の研修会も抱き合わせでやるというお話を頂いておりますので、東北の先生方には特に多くのご参加をいただきまして、盛り上げて頂ければ大変ありがたいと思っております。
昨日から今日にかけて、今回の進行状況を見ながら、また山﨑会長のご指導を頂きながら、来年度は今回に勝るとも劣らないようなしっかりとした内容にしたいと思っているところでございますので、よろしくお願いいたします。合わせて、岩手県にも偉人、観光地がたくさんございます。石川啄木、新渡戸稲造、あるいは宮沢賢治の記念館等々もございます。また、新聞等でも報道されましたが、平泉中尊寺が世界の財産として、世界遺産に登録されました。藤原清衡によって作られ、戦乱の世に敵味方なく戦った人々の魂を慰める浄土思想が認められ、遺産になったものであり、大きな研修の場となることと思います。観光地、名所・旧跡もございますので、どうか足をお運びいただき、来年度はよろしくお願いしたいと思います。
終わりに、昨日の記念講演の出村先生の言葉に「生徒の勉強は必要であるが、教師も勉強しなくてはならない」という一言があり、これが一番心に残ったものでございました。皆さんはどう捉えられたでしょうか。我々もよく勉強すること、これが非常に大事であるという私の感想を含め、次年度開催にあたってのあいさつとさせていただきます。よろしくお願いいたします。