校長説教集53~イエス様に出会うことの意味~ 

校長

  2021年4月14日(水)

朝 の 説 教
- イエス様に出会うことの意味 -
『マタイによる福音書』2章1~12節

イエス様がお生まれになった時、その地方の領主はヘロデという人でした。1節にヘロデとありますので、○で囲み、右側に線を引っぱり、「ヘロデ大王」と書きなさい。聖書には何人ものヘロデが出て来るので、はっきりさせるためです。次のベツレヘムとエルサレムという町の名前も、それぞれ〇で囲みなさい。ベツレヘムはイエス様が生まれた町、エルサレムは当時の首都であり、イエス様がやがて十字架で殺された町です。基本的なことです。覚えちゃいましょう。1節後半の「占星術の学者たち」も〇で囲みなさい。

今日の聖書から最初に話したいことは、何故遥か東方に住む外国の、しかも占星術の学者たちにイエスの誕生が最初に知らされたかです。東方とはアッシリアとかバビロンです。それらはユダヤ人にとっては憎むべき国です。かつて、自分たちの先祖を捕虜として捕えて行った国であり、神殿のあるエルサレムから連れ去った国です。少しも神など信じていない国です。しかも星占い。すべてを神様に聞き、神様に頼って生きて行こうとするユダヤ人にとっては、蔑んできた職業です。でも、それが神様の御心でした。ユダヤ人たちが傲慢に、「神様に何の関係もない、神様に救われる筈などない異邦人、しかも星占い」と軽蔑していた人々にこそ、神の子イエス様の誕生の予告が最初になされたのです。

次に話したいのは、イエス様に出会った人間は、どんな行動をするか、どんな人間に変えられるかについてです。彼らは星に案内されて、生れたばかりのイエス様に会うことが出来ました。その時彼らは何をしたでしょうか?次の4つです。今から言いますので、傍線を引き、①~④の番号を付けなさい。

  •  喜びに溢れた
  •  ひれ伏して幼子イエスを拝んだ
  •  持って来た宝物である黄金・乳香・没薬を贈り物として献げた
  •  別の道を通って自分たちの国へ帰って行った

ここから分かることは第一に、彼らは真剣に「救い主」を求めていたことです。だから僅かな星の動きも見逃さず、すぐに星に導かれて動き出し、遂にユダヤのベツレヘムで神の子イエス様に出会ったのです。人は真剣に、熱心に何かを求めている時にのみ、素晴らしい出会いがあることを教えてくれます。

第二は、救い主に出会うと、人は喜びに溢れるようになり、ひれ伏して拝む者に変えられ、持っている大切なものを喜んで神の前に献げる者に変えられるということです。これは今日も同じです。イエス様を私の救い主(キリスト)として心に迎え入れる時、人はこのように大きく変えられます。悲しむ者から喜ぶ者に変えられ、心から伏し拝む者に変えられ、自分の宝物を喜んで神様に献げる者に変えられるのです。これが、イエス様をキリストと信じる者の共通の変化です。

そして、今まで歩んで来た道とは180度違う、全く「別の道」を歩む者へと変えられるのです。何と素晴らしい出会いと変化でしょうか!私たちも東方の博士たちのように、イエス様に本当に出会い、新しい喜びと感謝の道を歩む者に変えていただきましょう!