野球部「2022 夏」甲子園日記 8月13日

甲子園日記 8月13日

 

守・破・離。聖光学院でよく使う言葉です。剣道や茶道などで、修行における段階を示したものです。「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。「破」は、他の教えなどについても考え、自分に合ったより良いものを取り入れ、心技を発展させて既存の型を破る段階。そして「離」は一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立する段階とされています。聖光学院では「守」を1年生、「破」を2年生、「離」を3年生と位置づけています。

このチームはそのことを、よく理解しチームを作ってきました。「守」の段階でしっかりとした「型」を作ることができたからこその今。それを認めるからこそ、秋季県大会ではよく「型」を破ってみろ!と叱咤していました。型があるからこそ「型破り」ができるわけで、それがなければ「型なし」になってしまいますから。

 

気力充実。今日も短時間ではありましたが、集中力の高い密度のある練習を行うことができました。投手陣はブルペン入りせず、キャッチボールによる調整。打撃陣もよくバットが振れています。とにかくモチベーションが高い。それも、我々スタッフがとやかく言わずとも、完全に自立しているのが実に頼もしいです。

 

今年のチームが掲げる「無類」。聖光学院ではあるけれど、過去のどの代にも類を見ないチーム。選手たちは本当にそんなチームを作り上げたのかもしれません。よく、応援してくれる皆様から、「今年のチームは何か例年と違うね」とよく言われます。選手たちの姿から周囲の方々もその「何か」を感じとってくれているのでしょう。チームは完全に「離」の段階に突入しています。

 

さあ、準備はできました。いざ、出陣です。赤堀颯主将を中心に自分たちの手で作り上げた「無類」を証明する戦い、横浜高校に挑みます。