新井秀校長説教集39~ナルドの香油~

2020年9月17日(木)

朝 の 説 教

- ナルドの香油 -

『マルコ』14章3節~9節

1 あらずじ・・・最初に、少し解説を加えながら今日の話を辿ってみます。イエス様と弟子たちはエルサレムに近いベタニア村にいました。一同が食事をしようとすると、一人の女性が、イエス様に純粋で大変高価なナルドの香油を注ぎかけました。 続きを読む →

新井秀校長説教集38~大きな苦難を予告する~

2020年9月10日(木)

朝 の 説 教

-大きな苦難を予告する-

『マルコ』13章14 節~23 節

『マルコ』13章は、良く「小黙示録」と呼ばれ、分かりにくい箇所です。キリスト教が当時のローマ権力やユダヤの指導者たちから非難され、迷惑がられていたために、わざと分かりにくい象徴的な表現をしたからです。でも13章全体でイエス様が伝えたかったことははっきりしています。それは、 続きを読む →

新井秀校長説教集37~律法学者に気をつけなさい~

2020年9月4日(金)

朝 の 説 教

-律法学者に気をつけなさい-

『マルコ』12章38節~40 節

イエス様は「律法学者に気をつけなさい」と言っています。何故でしょうか?

イエス様の時代、今から約2,000年前のイスラエルでは、律法(法律)が事細かに決められていて、人々の生活の隅々まで支配していました。一例を挙げるなら「安息日規定」です。安息日に歩いて良いのは約1,100mまでで、それを破ると厳しく罰せられました。「~してはならない」という禁止の律法が365、「~しなさい」という律法が248、計613もありました。こうした律法を知り、忠実に守れば良い人間、神様に祝福される人間になり、逆に守っていなければ悪い人間、神様から呪われる人間と見なされました。だから律法の専門家である律法学者たちは、人々から尊敬され、学識もあり、豊かな生活を享受していました。でもイエス様の目は誤魔化せません。イエス様は彼らの心を見抜いていました。表と裏の全く違う偽善者としての実態です。 続きを読む →

新井秀校長説教集36 2学期始業礼拝~友のために命を捨てる愛~

2学期 始業礼拝 - 友のために命を捨てる愛 - 『Ⅰヨハネ』3章16 節~18 節 8月6日からの例年より短い夏休みでしたが、きっと元気に有意義に過ごしたことと思います。残暑が厳しいですが、コスモスが咲いたり日暮れが早くなったりして、秋の到来を感じる頃となりました。これからの2学期、一人一人自分の目標達成のために精一杯努力してください。努力の向こうには必ず喜びや感動が君たちを待っています。水泳の池江選手の久しぶりの泳ぎと涙を見て、私は改めてそのことを教えられました。 今日は16節のヨハネの言葉「イエスは... 続きを読む

新井秀校長説教集35~行いをもって誠実に愛し合おう~

2020年8月5日(水) 1学期 終業礼拝 -行いをもって誠実に愛し合おう- 『Ⅰヨハネ』3章16 節~18 節 長い一学期を終え終業の日を迎えることが出来ました。コロナ感染の拡大や大雨による被害など、大変な毎日でした。そんな中、君たちは良くルールを守り感染拡大を防いでくれました。協力に心から感謝します。明日から例年より短い夏休みです。目標をしっかり立てて、楽しい、でも充実した夏休みにしてください。特に3年生は自分の進路を決める重要な時です。悔いの無いように全力で自分の未来を切り開いていってください。 1... 続きを読む

新井秀校長説教集34~わたしの家はすべての国の人の祈りの家~

2020年7月29日(水)

朝 の 説 教
-わたしの家はすべての国の人の祈りの家-
『マルコ』11章15 節~19 節

今日のイエス様は、いつもの柔和で優しいイエス様とは違い、怒っています。商人たちのテーブルや椅子をひっくり返したり、別の福音書では「縄で鞭を作り、両替屋の金をまき散らし、鳩を売る者たちに『このような物はここから運び出せ』と命じています。イエス様は何に対して怒っているのでしょうか? 続きを読む →

新井秀校長説教集33~仕える者になりなさい~

2020年7月21日(火)

朝 の 説 教

-仕える者になりなさい-

『マルコ』10章35 節~45 節

1 はじめに・・・イエス様は三度も弟子たちにご自身の受難予告をしました。何の罪もないのにひどい侮辱を受け十字架で殺されるのです。イエス様は、どんなに辛く苦しい気持ちだったでしょうか。それなのに弟子たちはイエス様の苦しい心などそっちのけ。誰が一番偉い弟子かをめぐって言い争いをしていたのです。とんでもないことです。でもそんな弟子たちに対してイエス様は、「あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、いちばん上になりたい者は、すべての人の僕になりなさい」と、静かに、でもしっかりと諭されました。 続きを読む →

新井秀校長説教集32~子供のように神の国を受け入れる~

2020年7月16日(木)

朝 の 説 教

-子供のように神の国を受け入れる-

『マルコ』9章13 節~16 節

1 はじめに・・・今日はイエス様が幼子に手を置き、抱き上げ、祝福された微笑ましい箇所です。親たちが子供の健康と成長を願って、今評判のイエス様に子供に手を置き祝福して頂きたいと連れて来たのです。ところが弟子たちは
この人々を叱りつけ追い返そうとしました。「先生はとても疲れている。これ以上先生を患わせたくない」という配慮からでしょう。でもイエス様はこれを見て憤りました。「イエス様が憤った」と書いているのは聖書でここだけです。イエス様は「神の国はこのような者たちのものである」と言われ、子供たちに手を置き、抱き上げて祝福されました。 続きを読む →

新井秀校長説教集31~再び自分の死と復活を予告する~

2020年7月9日(木)

朝 の 説 教     ~再び自分の死と復活を予告する~

『マルコ』9章30 節~32 節

  • はじめに・・・マルティン・ケーラーは、「マルコによる福音書は長い序文付きの受難物語だ」と申しました。確かに、ほぼ中間の8章でイエス様は、「人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、三日の後に復活することになっている」(8:31)と弟子たちに告白されました。今日読んでもらった聖書は二度目の予告です。この受難予告について、①父なる神様の思い、②イエス様の思い、③弟子たちの思い、の三つに分けてお話ししたいと思います。

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新井秀校長説教集30~人はしるしを欲しがる~

2020年7月1日(水)

朝 の 説 教   ~人々はしるしを欲しがる~                      『マルコ』8章11 節~13 節

  • はじめに・・・今日は、ファリサイ派の人々が「イエス様が本当に神の子であるならその証拠を見せろ」と要求したところです。それに対してイエス様は、彼らの不信仰を深く嘆いています。人間というのは疑い深い者ですね。確たる証拠がなければ信じられないのです。

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